
著者:西日本初、関東唯一ほうれい線・シワ治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニック
医療法人新月会 医師 齋藤秀明 ドクター紹介はこちら
「最近なんとなく肌の元気がない」「こんなシワあったかな?」というお悩みをお持ちの方はいらっしゃいますか?
最近、美容医療業界では、ご自身の力で自然に皮膚にハリを出して、自己修正能力で美容のお悩みを解消する肌育注射が流行っており、リジュラン(リズネ)やスネコス、プロファイロ、ジャルプロなど様々な製剤が出ています。
その中でもプルリアルデンシフィアシリーズの中の「プルリアルデンシファイ」は特に効果的な肌育注射として注目されています。
「注入治療は気になるけれど不自然な仕上がりは避けたい」「ヒアルロン酸やボトックスは不自然になるのでは?」そんな方にこそ、ぜひ一度体感していただきたい治療です。
今回はそんなプルリアルデンシファイの特徴と注意事項について解説致します。
プルリアルデンシファイとは
肌の再生力を引き出す新しい注入製剤
プルリアル デンシファイはルクセンブルクのMD Skin Solutions社によって開発された、美肌再生と肌質改善を目的とした注入製剤です。
サーモン由来のポリヌクレオチド(PN)
この製剤の中心成分であるポリヌクレオチド(PN)は、元々はサーモンのDNAから抽出された成分です。
肌の修復をサポートし、内側から健康的な肌へ導きます。
“足す”のではなく“育てる”アプローチ
例えばですが、お顔の溝や輪郭の乱れに対してはヒアルロン酸注射などで外からボリュームを加えて悩みを解決することが出来ます。
それ対してプルリアル デンシファイは、そういった足りないものを足して補うのではなく、肌本来の力を高めることに焦点を当てているのが特徴です。
肌の土台から整えることで、自然なハリ・ツヤ・潤いを実現します。
プルリアルデンシファイを構成する成分の主な特徴
この注射はポリヌクレオチド(PN)、ヒアルロン酸、マンニトールで構成されています。
ポリヌクレオチド(PN)の主な効果と特徴
線維芽細胞を直接刺激して活性化
ポリヌクレオチド(PN)は、真皮層に存在する線維芽細胞に働きかけその活動を高めます。
肌の土台を強化する成分の生成を促進
活性化された線維芽細胞は、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の産生を促します。これらは肌の弾力やハリ、保湿を保つために不可欠な成分です。
赤み・色むらの改善
ポリヌクレオチド(PN)は、もともと損傷した皮膚や粘膜の修復を目的として、医療分野でも使われてきた成分です。
紫外線や乾燥などの影響で肌がダメージを受けると、炎症性サイトカイン(TNF-αやIL-6など)が過剰に分泌され、肌に慢性的な炎症が起こりやすくなります。
このような状態が続くと、赤みや、炎症後の色素沈着(色むら)が目立つようになります。
ポリヌクレオチド(PN)は、炎症を穏やかに抑えるだけでなく、傷ついた細胞の修復や再生を促す働きがあります。これにより肌のターンオーバーが整い、メラニンの蓄積や赤みの沈着を防ぐ効果が期待できます。
その結果、肌全体のトーンが均一になり、明るくなめらかで健康的な印象の肌へと導いてくれます。
ヒアルロン酸の主な効果と特徴
高い保水力で乾燥を防ぐ
非架橋ヒアルロン酸は、水分を引き寄せて肌の表面にとどめる力に優れています。そのため、乾燥しやすい肌に潤いを与え、しっとりとした状態を保ってくれます。
コラーゲン・エラスチンの生成をサポート
線維芽細胞を刺激することで、肌のハリや弾力に関わるコラーゲンやエラスチンの産生を促進します。その結果、内側からふっくらとした健康的な肌へと導いてくれます。
自然な仕上がりで安心
非架橋ヒアルロン酸はボリュームを出す効果が穏やかなので仕上がりがとてもナチュラルです。輪郭形成や浅いシワの改善に使用しても凹凸感が出にくく、自然な美しさを引き出します。
マンニトールの主な効果と特徴
活性酸素を抑えて抗酸化作用を発揮
活性酸素は、細胞を酸化させてダメージを与えるため、シミ・しわ・たるみの原因になることもあります。マンニトールは、その肌老化の原因となる“活性酸素”の働きを抑える抗酸化成分です。
ヒアルロン酸の分解を防ぎ、潤いをキープ
活性酸素にはヒアルロン酸を分解する作用もありますが、マンニトールがその働きを抑制します。ヒアルロン酸の水分保持力を維持し、乾燥や小ジワを防ぎます。
肌の老化を防ぐ
マンニトールは肌細胞を酸化ストレスから守り、健やかな状態を保つことで、加齢による肌悩みの予防・改善にも効果が期待されます。これらの効果が異なる物質を組み合わせることで皮膚を内から改善してハリやツヤを出す効果が期待できます。
プルリアルデンシファイの効果
プルリアル デンシファイは、肌の再生を促すポリヌクレオチド(PN)に加え、非架橋ヒアルロン酸とマンニトールを配合した注入製剤です。それぞれの成分が相乗的に働くことで、肌の内側から総合的にアプローチし、若々しく健康的な肌へ導きます。
ポリヌクレオチド(PN)が線維芽細胞を活性化し、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の生成を促進します。これによりハリや弾力が増し、小じわや軽度のたるみ改善が期待できます。さらに、赤み・色むらを抑える抗炎症作用もあるので肌のトーンが整い、より健康的な印象にしてくれます。
非架橋ヒアルロン酸は、肌表面に潤いを与えて乾燥や小ジワを防ぎ、ナチュラルなツヤ肌へ導きます。さらにマンニトールは抗酸化作用により、肌老化の原因となる活性酸素を抑制し、ヒアルロン酸の効果を長持ちさせます。
これらの働きにより、小じわ・赤み・色むらの改善、乾燥・肌荒れ予防、ハリ・ツヤのアップなど、多角的な美肌効果が得られます。特に30代以降、「肌の元気がなくなった」「なんとなく老けて見える」と感じる方におすすめの治療です。
プルリアルデンシファイの適応部位
顔全体
くすみ・ハリ不足・小じわ・赤みなど、お顔の全体的な肌質改善に効果的です。
目の周り
皮膚が薄く乾燥しやすい目周りの小じわや色むらの改善に効果的です。
同じプルリアルデンシフィアシリーズから目元用のプルリアルシルクという製剤も出ていますが、成分濃度・効果面ではプルリアルデンシファイに軍配が上がります。
口周り
年齢とともに目立ちやすい口元のたるみやしわを自然にふっくらと整え、唇の輪郭や縦ジワの改善に効果的です。
首・デコルテ
年齢の出やすい首や胸元の小じわ・たるみ・ハリ不足のケアにも適応があります。
プルリアルデンシファイと他の注入製剤との違い
スネコスとの違い
スネコスはヒアルロン酸と数種類のアミノ酸を組み合わせた注入製剤で、プルリアル デンシファイはポリヌクレオチドを主成分とした注入製剤です。どちらも小じわの改善に効果的ですが、それぞれ得意な分野やおすすめの肌タイプが少し異なります。
スネコスは、目元のちりめんじわやクマが気になる方、額や首の浅いしわの改善をしたい方、肌に自然なハリを出したいけれど、ボリューム感は出したくない方、20〜30代で予防的なケアを求めている方などにおすすめです。スネコスは自然な仕上がりが特長なので顔の皮膚の中でも薄い場所に適した治療です。
一方でプルリアル デンシファイは、肌全体のハリやツヤが低下してきたと感じる方、乾燥による小じわが気になる方、年齢とともに肌の元気がなくなったように感じる方、内側からふっくら感を取り戻したい方におすすめです。
また、プルリアルはポリヌクレオチドの再生力とヒアルロン酸の保湿力を組み合わせた製剤なので、スネコスより肌の弾力感や潤い感が出やすく、肌そのものを内から元気をにしてくれるようなイメージの製剤です。
リジュランとの違い
リジュランとプルリアルデンシファイは、どちらもポリヌクレオチドという成分を主に使った注入製剤です。
そのため、どちらの製剤もダメージを受けた肌を内側から修復して年齢とともに気になるハリの低下・小じわ・肌の疲れ感などを改善し、ふっくらとした弾力のある健康的な肌へ導いてくれます。
ここにプラスの特徴があるのがプルリアルデンシファイです。
プルリアルデンシファイにはポリヌクレオチドに加え、保湿力の高い非架橋ヒアルロン酸と、肌を酸化のストレスから守るマンニトールが配合されています。
この組み合わせにより、肌にしっかりとうるおいを与えながら、ヒアルロン酸の分解を抑えて効果を長持ちさせ、外的ダメージ(紫外線や乾燥)から肌を守るサポートもしてくれるのです。
つまり、リジュランが肌の回復力を高める注入だとすれば、プルリアルはそこにうるおいと守る力を加えた、より多機能な肌育製剤とも言えます。
ヒアルロン酸との違い
架橋ヒアルロン酸製剤は、目に見える深いシワや輪郭(ひたい・眉間・ほうれい線・フェイスラインなど)の改善に即効性があり、ボリュームロスを補いたい方に適しています。
つまり、架橋ヒアルロン酸は深いシワや輪郭など、減ってしまった皮下組織を一時的に補い外観の変化や一部分にメリハリが欲しい方に、プルリアルデンシファイは浅いしわや乾燥による細かなしわ等と肌質を改善したい方に向いています。
ボトックスとの違い
ボトックス注射は筋肉の動きを一時的に抑えることで表情ジワ(額・眉間・目尻など)を目立たなくする注射です。
ボトックス注射は動きによってできるシワに即効性があり、表情を作るクセで刻まれるシワや今後刻まれるシワの予防をしたい方に適しています。
一方でプルリアルデンシファイは無表情でも出来る浅く刻まれたしわや乾燥による細かなしわ等と肌質を改善したい方に向いています。
プルリアルデンシファイはこんな方におすすめ
肌全体のハリやツヤがなくなってきたと感じる方
加齢や紫外線ダメージによって低下した肌の再生力をポリヌクレオチドが内側からサポートします。コラーゲンやエラスチンを増やし、ふっくらとしたハリ感を取り戻します。
小じわ・乾燥によるちりめんジワが気になる方
非架橋ヒアルロン酸が肌の内からしっかり保湿し、乾燥による細かなしわをケアします。肌表面がなめらかになりメイクのノリも良くなります。
自然な変化でエイジングケアを始めたい方
プルリアルはゆっくり効果を実感できる肌育系の注射です。ナチュラルな仕上がりを求める方に最適です。
表情ジワではなく、無表情でも目立ってきたしわを改善したい方
ボトックスが効きにくい“静止ジワ”や乾燥によるしわには、プルリアルのような肌質を改善する製剤が効果的です。
ダウンタイムが心配な方
プルリアルは注射だけで施術が完結します。ダウンタイムは注射の痕程度なので、他の美容施術と比較しても短めです。
施術の流れ
プルリアル デンシファイは注射のみで行う施術です。施術の所要時間や流れについてご案内いたします。
① 施術前のお写真撮影
まず、前後の施術効果を比較するために施術前のお写真を撮影させていただきます。
② 施術室へご案内
撮影が終わりましたら施術室へ移動していただきます。
③ 表面麻酔の塗布
プルリアルは細かい注射を複数回行う施術のため、痛みを最小限に抑えるために表面麻酔を使用します。
麻酔は約20分間しっかりと時間をおいてから施術に入ります。
④ 注射による施術
非常に細い針を使用して丁寧に注射を行っていきます。できる限り痛みや不快感を軽減し、リラックスして受けていただけるよう配慮しながら施術を行います。
⑤ 施術後のケア
注射後は、圧迫や専用のクリームを使用してアフターケアを行います。
これは内出血を最小限に抑え、ダウンタイムを短くするための大切なケアです。
これで施術は終了です。施術後すぐにメイクはできませんが、1時間後以降は普段通りのスキンケアやメイクが可能です。
プルリアルデンシファイの注意事項
プルリアル デンシファイは、肌の内側から自然な若返りと美肌効果を引き出すことを目的とした注入製剤です。
主成分として配合されているのは、ポリヌクレオチド、非架橋ヒアルロン酸、マンニトールの3つの有効成分です。
これらの成分がバランスよく組み合わさることで、肌の内側から再生を促進し、表面的な一時的変化ではなく、継続的で自然なハリ・ツヤ感を実感できるのが、プルリアル デンシファイの大きな特長です。
ただし、ヒアルロン酸のような即時的なボリューム効果はありません。肌質の改善は徐々に現れ、通常は施術から2〜4週間程度で肌の変化(ハリ・潤い・きめの整いなど)を感じられるようになります。
効果をしっかり出すためには、初回は1ヶ月おきに2〜3回の施術を推奨しています。その後は、肌の状態を見ながら3〜6ヶ月ごとに1回のメンテナンス施術を続けることで、美しい肌の状態を長く保つことが可能です。
また、注入部位や肌質によっては、施術後に軽度の腫れや内出血が起こる場合がありますが、通常は数日程度で自然におさまります。ダウンタイムを最小限に抑えるため、施術当日は激しい運動やサウナ、長時間の入浴、飲酒はお控えいただくことをおすすめします。
プルリアルデンシファィの料金
1本2cc 68,000円(税込)麻酔代込み
まとめ
プルリアル デンシファイは、即効性よりも肌そのものの力を高めて育てていく注射製剤です。
表面的な変化ではなく、内側からハリ・ツヤ・潤いを引き出すことで、自然で若々しい印象へと導きます。
気になる方はぜひ当院までお気軽にご相談ください。
あなたの肌の状態やお悩みに合わせて、最適なご提案をさせていただきます。