著者:
西日本初ほうれい線治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科院長
ボトックスビスタ注入認定医師
笹川新也 ドクター紹介はこちら
ボトックス治療(ボツリヌストキシン,A型BTX)は全国の美容クリニックで行われている施術ですが、ボトックスを受けた後一定の期間は避妊をすることが勧められています。
クリニックによって基準は違ったりもします。
ボトックス注射後一定期間避けるための理由としては、流産や奇形児出産のリスクが向上するとされているからです。
ここではどれぐらいの間期間を空ければ妊娠いいのか?について、当院で使用しているボトックスを元にご説明致します。
ボトックスによる胎児への影響の報告
動物
器官形成期の妊娠しているラット・マウスを使った動物実験では、ボトックスを4単位/kg以上で投与した場合、胎児の体重減少、
特にウサギは重症化しやすく、生殖毒性、流産、胎児奇形、致死に至るまでの報告があります。
人間
人間については、倫理的観点からボトックスが妊婦・
ただし、海外では妊娠初期に大量のボトックス(500単位)を注入された妊婦の胎児が死亡したという報告や、250単位注入された24人の妊婦の内、2人で自然流産が見られたということです。
幸いにも出産された児に関しては、合併症はありませんでした。
ボトックスを避けるべき期間
妊娠の可能性のある男女
女性
投与中及び最終投与後2回の月経を経るまでは避妊する。
男性
投与中及び最終投与後少なくとも3ヵ月は避妊する。
実は男性でも施術を受けたら間隔を空ける必要があります。
これは、精子に影響が及ぶのを避けるためです。
妊娠中
妊娠中は胎児への影響を考え、投与ができません。
授乳中
授乳中も胎児への影響を考え、投与ができません。
まとめ
理論的にはボトックスの分子量が15万ほどと、とても大きく、その大きさから胎盤を通過することが