著者:
西日本初ほうれい線治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科院長
ボトックスビスタ注入認定医師
笹川新也 ドクター紹介はこちら
ここでは当院でも人気の高く、注射1本で小顔を実現するエラボトックス注射について解説致します。
エラが張る原因
エラが張って顔が大きく見える原因としては、
①顔の骨格
②脂肪が多い
③筋肉が肥大している
④唾液腺が肥大している
が代表的です。
このうち一番多いのが③の筋肉が肥大しているです。
以下の図で赤丸で示す咬筋(こうきん)というが発達しているとエラが張って見えやすいです。
咬筋が肥大する原因
咬筋が発達する原因としては、普段咀嚼する際に奥歯を使いがち、せんべいやスルメといった硬いものが好き、歯ぎしり・歯の食いしばり癖があることが挙げられます。
また、歯の噛み合わせが悪く、奥歯に負荷がかかりやすい人も該当します。
要は腕や脚の筋トレと同じで、咬筋を何らかの理由で普段よく使う人は咬筋が肥大してくるということです。
ボトックスで小顔にすることができる理由
肥大した咬筋を衰えさせてエラを小さくする治療がエラボトックスです。
咬筋にボトックス(ボツリヌストキシン製剤)を注入します。
ボトックスは筋肉の働きを抑える効果があります。
肥大した筋肉の力を弱めることで徐々に筋肉が萎縮します。
医学的には「廃用性筋萎縮」と言います。
例えば、骨折で片脚だけ使えなくなったとき、使わない方の脚はどんどん痩せて骨折の治療が終わる頃には左右の脚で筋力差があります。
このように、筋肉は使わないとどんどん痩せていきます。
これと同じで咬筋をボトックスで動かないように抑え続けることで、咬筋が萎縮した状態になり、エラが小さく目立たなくなるのです。
症例写真
1回の治療でここまですっきりします。
エラボトックスが向いているか簡易診断方法
エラボトックスは肥大している咬筋を小さくする治療なので、咬筋が肥大している方が対象になります。
エラが張っていても咬筋が発達していないと治療適応になりません。
そこで咬筋が肥大しているかどうか確認する簡単な方法があります。
エラの部分を手のひらで抑えます。
そのまま奥歯を思い切り噛んだり、ゆるめたりしてみてください。
その時に、エラの部分がぽこっと盛り上がり、硬く触れれば咬筋が厚く肥大している証拠です。
エラボトックスの効果持続期間
持続期間は個人差がありますが、およそ3~6ヶ月ぐらいです。
「意外と短い!?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、繰り返し注射することで、より効果が感じられるだけでなく、効果の持続期間が伸びます。
目安として、初回は3~6ヶ月おきに3回程度繰り返すのがオススメです。
院長も定期的に自分でエラボトックスを打っておりましたが、最近では1年に1回程度しか注射していません。
エラボトックス施術の流れ・ダウンタイム
注射する際、まずは注射部位をしっかり冷やし、痛みを感じにくいようにします。
その後、注射を行いますが、両側で1分程度と一瞬で終わります。
注射針も細い針を採用することでより痛みがでにくく極力配慮します。
施術後のダウンタイム
ダウンタイムはほとんどありません。
強いて言えば内出血が多少出るリスクがありますが、それほど目立たない程度で、大抵1週間以内に消失します。
施術後の経過
ボトックスは注射後、効果が出るまで少し時間がかかります。
一般的に額・眉間のような表情じわを取る目的でのボトックスは、3日目ぐらいから効果が出はじめ、およそ1~2週間後に効果のピークを迎えます。
これに対して痩身を目的としたボトックスは効果が感じられるまで時間がかかり、個人差はありますが10日~2週間ほどで徐々に効果が出始め、1~2ヶ月後頃効果が最大になります。
じわじわと効果が出るので、焦らずにじっくり待っていただく必要があります。
施術後の注意事項
ボトックス注射後は、普段通り日常生活を過ごすことが可能です。
ただしボトックス注射後1週間ほどは身体がポカポカするような行為は控えた方が良いです。
具体的には以下の4つです。
①激しい運動(ジム、ホットヨガ含む)
②温泉
③サウナ
④マッサージ
ボトックスの正体はボツリヌス菌という菌なのですが、熱に弱いという特性があります。
そのため、注射直後に身体を温めてしまうとボトックスのタンパク質が変性し、活性が落ちる可能性があります。
ボトックスの活性が落ちると、ボトックスの効果が減弱すること繋がります。
④のマッサージはエラが温まるだけでなく、ボトックスが注射箇所から周りに拡散し、効果が十分に出ないことがあります。
またボトックスが周りの表情筋に広がった場合、その表情筋が働きにくくなり、不自然な表情になることがあります。
ボトックスは熱に弱い 施術後控えること4選
エラボトックスを受けられない人
- 妊娠の可能性がある方
- 妊娠中・授乳中の方
- 過去にボトックス治療でアレルギーを起こしたことのある方
- 神経筋接合部疾患の方(重症筋無力症、Lambert-Eaton症候群、筋萎縮性側索硬化症など)
- 筋弛緩剤を内服中の人
ボトックスは胎児への影響が完全に否定しきれていないということから、妊娠中や授乳中の方は避ける必要があります。
また、ボトックスの作用部位に病気がある方は避けなければなりません。
ボトックスを打ってはいけない人-禁忌について-
妊娠中のボトックスは禁忌!施術した後いつ妊娠していいの?
料金
エラボトックス(アラガン:アメリカ製)注射両側 税込価格
標準量35,000円
強力60,000円
効果が感じられるよう、標準量でもしっかり目に注入しております。
ボトックスについての記事
ボトックスを打ち続けると耐性がついて効きにくくなる?抗体について