著者:
西日本初ほうれい線治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科院長
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プロファイロは、イタリアのIBSA社が開発製造した製剤で、NAHYCO®テクノロジーと呼ばれる世界特許技術により、高分子ヒアルロン酸と低分子ヒアルロン酸の2種類を、水素結合させた次世代型の「ハイブリッドヒアルロン酸製剤」です。
一般的なヒアルロン酸の「膨らませて埋めていく」という発想ではなく、プロファイロは失った肌のハリや弾力性を「皮膚構造を再構築し修復する」という再生医療で若返りをサポートする効果があります。
ここでは、プロファイロの特徴、注意点についてご説明いたします。
目次
プロファイロの作用機序
従来の一般的なヒアルロン酸治療は、しわなどのくぼみや溝に硬めのヒアルロン酸を注入し、充填することで改善を目指すものです。
注入後は、いかに分解されず、その箇所にとどまり続けるかで効果を発揮していました。
一方プロファイロは流動性が高く、注入部位にとどまらず、周囲に拡散・浸透していくのが特徴です。
皮膚表層に注入したプロファイロは、深層の皮下組織、脂肪層にまでスムーズに浸透し、皮膚の線維芽細胞に刺激を与えてコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の産生を促し、皮膚をふっくらさせる効果があります。
更に、「組織のリモデリング(細胞の再構築)」が生じることで、しわの改善にとどまらず、リフトアップや毛穴、肌のキメやツヤの改善、くすみの改善や美白効果など、様々な形で自然にアンチエイジング効果(若返り効果)を期待することができます。
こういった様々な効果をもたらすプロファイロは、単なるくぼみや溝を埋めていく従来のヒアルロン酸とは全く異なった次元のヒアルロン酸製剤であり、単純な注入治療というよりは再生医療に近い施術と考えることができます。
次世代型ハイブリッドヒアルロン酸
ヒアルロン酸には低分子・高分子のものがあり、分子量によって生物学的な作用が異なります。
プロファイロはNAHYCOハイブリッドテクノロジーによって、低分子と高分子のヒアルロン酸をゆるく結合させています。
低分子+高分子ヒアルロン酸の結合複合体(ハイブリッド・ヒアルロン酸)は、拡散して細胞外マトリックスを増やす「皮膚のリモデリング」をおこないます。
これらの作用によりお肌のハリ・しわ・たるみを回復させていくのが特徴です。
安全性の高い成分
一般的な従来のヒアルロン酸には架橋剤という成分が含まれています。
架橋とはヒアルロン酸同士に橋をかけるように、ヒアルロン酸同士を結び付けて、新しい化学結合をつくることです。
架橋によってヒアルロン酸は注入部位での吸収・分解が遅くなり、持続期間が長くなります。
ヒアルロン酸を架橋するためには、ヒアルロン酸と架橋剤という添加剤を一緒にいれて反応させます。
注入後、反応しなかった架橋剤は取り除かれますが、100%取り除くことはできず、ごくわずかな成分が残ります。
非常に稀ですが、このわずかに残った架橋剤がアレルギー反応の原因となる可能性があります。
プロファイロは架橋剤をはじめとする化学物質や生物製剤が一切含まれていないため安全性が高いといえます。
プロファイロの効果
お肌にハリ・ツヤ・潤い、肌の若返り・シワ改善
・引き締め作用により、肌のボリュームが改善、リフトアップ効果
・潤い及び弾力の改善
・ほうれい線から小じわまで、あらゆるシワの改善
・明るさ、肌のキメ、色素沈着の改善
美容効果が肌全体に拡散する
従来型のヒアルロン酸は注入部位にとどまるので、1回の治療でヒアルロン酸が顔全体に行き渡ることはありません。
したがって、顏全体あるいは頸部全体の肌のハリや弾力性を直接改善することは難しいです。
プロファイロの最大の特徴は、注入した部分から皮下に拡散し、顔全体に行き渡ることです。
顔ではわずか10か所の注入部位から顔全体に拡散して肌のハリ、弾力性を向上させます。
長い持続期間
注入直後からリフトアップ効果が実感できますが、皮膚細胞のリモデリングによる症状の改善効果(肌のハリ・弾力性・リフトアップ)は数週間~1ヶ月程かけて徐々に現れます。
初回は、1~2ヶ月間隔で同範囲に2回施術を行うと、しっかりとした変化を実感できます。
また、効果持続期間は半年~1年程度なので、半年後に再注入したり、1年毎に繰り返し治療を続けると、肌のコンディションを維持できると言われています。
拡散力があるため注入ポイントも少なく、の施術時間も短く済みます。
プロファイロの注入法:BAP(バイオエステティックポイント)とは?
プロファイロは「全顔に10か所」ピンポイントで注入します。
プロファイロのハイブリッド・ヒアルロン酸は1か所に注入した部分から最低2cm四方に組織の中を伝わって拡散します。
プロファイロ溶液2ml中にヒアルロン酸が64mgという超高濃度の製剤であることも、顔全体で10か所という少ない注入部位でよい理由です。
少ない注射箇所で、施術時間も短く、痛みも最小限で済みます。
プロファイロのデメリット・副作用・リスク
注射後の赤み・しこり・むくみ
直後、注入箇所がしこりのように感じることがありますが、自然と拡散していくため一時的です。
ほとんどの場合、翌日には目立たなくなります。
内出血
内出血が出ることがありますが、ほとんどの方が2週間以内に収まります。
よくある質問
痛みはありますか?
細い針で刺すので、刺入時にチクっとした軽い痛みがあります。
プロファイロは非架橋のヒアルロン酸製剤ですが、粘度が高く、浅層に注入するため、注入の5~10秒間独特のじわっとした痛みがあります。
終了後の痛みはありません。
当院は麻酔を使用してからの施術となりますので、痛みに弱い方でも安心してお受けいただけます。
プロファイロとスネコスの違いは何ですか?
両方とも、細胞マトリックスのリモデリング作用があり、お肌を再構築し育てる効果がある注入剤です。
プロファイロは高濃度ヒアルロン酸が成分で、スネコスは非架橋ヒアルロン酸と6種類のアミノ酸が成分になります。
そのため効果に少し違いがあり、プロファイロはボリュームアップやリフトアップ効果が高く、スネコスはハリや弾力をお肌に取り戻したい方におすすめです。
プロファイロとスネコスでは、目の下のクマにはどちらがよいですか?
プロファイロはある程度の硬さがあるため、目元への使用は推奨されていません。
目元のシワ・たるみ・クマの改善には、プロファイロと類似の作用機序を持つスネコス注射が適応となります。
プロファイロ注射の料金
顔・首 1回(2cc) 79,800円
麻酔代込
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