著者:
西日本初ほうれい線・シワ治療専門クリニック
医療法人新月会 理事長兼 大阪Houreisen美容皮膚科院長
笹川新也 ドクター紹介はこちら
ここではSNSなどで大変注目されている最新世代の美肌製剤ジュベルックとマックームの特徴と違いについてご紹介致します。
目次
ジュベルックとは
ジュベルックは「ポリDL乳酸(PDLLA:Poly-DL-lactic acid)」が主成分の製剤です。
繊維芽細胞そのものを増殖させ、コラーゲン生成を促進する働きがあるため、肌のハリ・ニキビ跡・毛穴の開きやたるみ・シワなどのお悩みがある方に向いています。
注入後は1~2年かけてゆっくりと体内に吸収されるために持続的な効果が期待できます。
日本の厚生労働省にあたる機関である米国食品医薬品局(FDA)や、韓国食品医薬品安全庁(KFDA)などで承認を受けている安全性の高い成分です。
ジュベルックには、他の薬剤にはない代表的な特徴があります。
まずジュベルックの特徴について、紹介します。
副作用が少ない
ジュベルックは、マックームと異なり、粒子の形が丸くなるように作られています。
そのため周囲の細胞に対する過度な刺激がなく、肉芽形成やしこり(皮下硬結)といった副作用のリスクが少なくなりました。
効果が長期持続する
ヒアルロン酸だけを使った薬剤は、患部に直接ヒアルロン酸を注入するために即時的な効果が期待できます。
一方のジュベルックは即時的効果は少ないですが、ポリ乳酸の作用で3回程度の注入から徐々に効果がでてくる製剤です。
ポリ乳酸には肌の内部を刺激して線維芽細胞からコラーゲン生成を促す働きがあり、注入後は1~2年をかけてゆっくりと生体内で水と二酸化炭素に分解されていきます。
そのためジュベルックでは従来のヒアルロン製剤と違い、ポリ乳酸による効果の持続性が期待できるのです。
ジュベルックの施術
当院のジュベルック施術は、「ポテンツァ」と「医師による手打ち注射」の2種類で対応しています。
ジュベルックをポテンツァで注入する場合
ポテンツァのドラッグデリバリーシステムを利用した施術では下記3つの効果によりニキビ跡、毛穴、小じわ、肌のハリに効果を期待できます。
・マイクロニードルの働きによる「創傷治癒効果」
・RF照射の熱による「肌細胞の活性化」
・肌内部の真皮層へとジュベルックが均一に注入されることによる「コラーゲンの産生促進」
そのため、肌全体に複数の気になるお悩みがある方は、ポテンツァを使った施術がオススメです。
ジュベルックを手打ちで注入する場合
気になる部分にだけ注入したいときには、局所注射がオススメです。医師が手打ちにより気になる患部にジュベルックを注入します。
症状やお悩みにあわせて適切な注入量を調整するため、一人ひとりの症状やお悩みに合わせた施術に対応しやすくなります。
1箇所のニキビ跡や傷跡から顔全体の注射まで、幅広く対応可能です。
・浅く打ってもボコつかない
・効果が長く持続する
・ダウンタイムが短い
ジュベルックの費用
ポテンツァやジュベルックを使う施術は、公的医療保険が適用されない自由診療です。
ポテンツァ:ニキビ跡、毛穴、肌のハリ、小じわが気になるときに | |
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ジュベルック | 90,000円(税込) |
手打ち注射(目の下は除く):毛穴、ニキビ跡、小じわ、肌質が気になるときに | |
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ジュベルック手打ち注射全顔 | 90,000円(税込) |
ジュベルックの副作用その他注意事項
副作用情報
ポテンツァ:赤み、むくみ、乾燥、発疹など
皮内注射:内出血、赤み、腫れ、むくみ、ごく稀に硬結など
注意事項
以下の方は施術が受けられません。
・心臓ペースメーカーなど埋め込み型医療機器をご使用の方(ポテンツァとともに受ける場合)
・心臓疾患の方
・出血性疾患の方
・施術部位に創傷、重篤な皮膚疾患および感染症がある方
・施術部位に金属糸または金属プレート等を入れている方(ポテンツァとともに受ける場合)
・タトゥー、アートメイク上の施術
・重度の金属アレルギーがある方(ポテンツァとともに受ける場合)
・妊娠している方
・乳幼児
※詳細につきましては医師にご確認ください。
ジュベルックの安全性について・安全性等に関する情報
ジュベルックは、米国FDAと韓国KFDAの承認を受けており、皮内注射における安全性が認められています
マックームについて
マックームは、「ポリ乳酸(PLLA:Poly-DL-lactic acid)」という成分が主成分のもので、ポテンツァ用に製造された薬剤です。
効果もジュベルックとほぼ同じですが、ジュベルックの持つ繊維芽細胞自体を増やしたり、細胞を若返らせる効果はなく、注入した分のコラーゲンは増やすことはできます。
ジュベルックとマックームの違い
先に述べたように、ジュベルックはPDLLAが主成分です。マックームはPLLAが主成分です。
PDLLAとPLLAの大きな違いは、PDLLAは丸形の粒子で内部が網状構造に対して、PLLAはクリスタル状の結晶体となっています。
そのため、PDLLAの方が分解されやすく、分解時の酸の放出がそれほど強くないため、PLLAより安全に使用することができるといわれています。
PLLAは高い効果が得られやすい一方で、代表的な副作用である、しこりに十分気を付ける必要があります。
そのような理由から、ポテンツァ専用の薬剤として製造されています。
またマックームは、皮下注射について韓国KFDAの承認がされていないため、手打ち注射は出来ないです。
当院のジュベルックとマックームの料金
・ジュベルック 90,000円(税込) ポテンツァと手打ち注射は同額です。
・マックーム 72,000円(税込) ポテンツァのドラッグデリバリーでの使用のみ。