著者:
西日本初ほうれい線治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科院長
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最近、たるみ対策などでセルフケアで顔の表情筋をトレーニング(筋トレ)することや、体操をする人が増えていますが、これは実際に効果があるのでしょうか。
今回はそんな顔の筋トレ・体操について、ほうれい線をはじめとするシワにどのような影響があるのか、注意点等を解説いたします。
表情筋の筋トレで得られる効果
体の筋肉と同じようにお顔の筋肉も、長い間、無表情で筋肉(表情筋)を使わなければ、衰えてゆるんでいきます。
さらにお顔の筋肉(表情筋)は体の筋肉とは違い、皮膚と一体化している「皮筋」です。
このため、お顔の筋肉が衰えてゆるむことで、一体化している皮膚も同時にたるんでしまい、これが皮膚のたるみの大きな原因となります。
例えばほうれい線は、このように頬の皮膚がたるむことで、深く長くなっていきます。
また人によってはお顔の構造上、フェイスライン、マリオネットラインにも影響が出ることがあります。
ここまでみると、お顔の筋トレは少なからずほうれい線への効果があるといえます。
体の筋トレで使う筋肉とその効果
筋肉は鍛えないと痩せてたるんでいく、というのは誰もが知っている常識で、体では特にそれがよく表れます。
お尻で説明すると分かりやすいのですが、お尻の筋トレをすることで筋肉が大きくなりハリがでて、お尻が上がって引き締まります。
このような体の筋肉を骨格筋といい、使わなければ筋肉がゆるんで萎縮し、重力によってたるんでしまいます。
次にその注意点について、解説していきます。
顔の筋トレでシワが目立つことがある
ここまで説明してきたとおり、お顔の筋トレをすることで、ほうれい線にも効果があります。
しかしほうれい線の原因の中には、筋肉が動くことで皮膚が伸縮したり伸展したりする、という原因もあります。
たるみ予防のためにと、ほうれい線まわりの表情筋を動かしすぎると、皮膚へ負担がかかり続けてしまいます。
これによって皮膚がダメージを受け、シワが定着してしまいます。
当院へも筋トレを毎日される方がご来院されますが、トレーニングの際に表情筋に強い力がかかり、若くしてほうれい線だけでなく額・眉間・顎などのシワが目立つ方も見られます。
お顔の筋トレをしすぎると、かえってほうれい線が定着してしまうので、やりすぎには注意しましょう。
お顔の筋トレで使う筋肉
顔の筋トレとは表情筋をトレーニングして鍛えることですが、この表情筋とは笑ったり泣いたりするときに、表情をつくる筋肉のことです。
他にも怒ったり驚いたり、日常で出るさまざまな表情は、この表情筋がその役割を担っています。
この中でも代表的な表情筋を、それぞれの役割とあわせていくつかご紹介します。
前頭筋(ぜんとうきん)
眉を挙上する、目を大きく見開く際に働く筋肉
皺眉筋(すうびきん)
眩しい時や、眉間にシワを寄せる時に使う筋肉
鼻根筋(びこんきん)
眉間にシワを寄せるときや、眉を下に寄せる時に使う筋肉
鼻筋(びきん)
笑った時、怒った時に使用する筋肉
眼輪筋(がんりんきん)
瞬き、瞼の開閉に関わる筋肉
口輪筋(こうりんきん)
口を閉じたりすぼめたり尖らせたりするときに使う筋肉
口角下制筋(こうかくかせいきん)
上唇と口角を下げる時に働く筋肉
頤筋(おとがいきん)
下唇や下顎を持ち上げて前に引き出すときに使う筋肉
咬筋(こうきん)
歯を噛み合わせるときに使う筋肉
お顔の筋トレは、これらの表情筋を意識して使っていくものだと考えられます。
お顔の筋トレで定着してしまうシワ
先ほど紹介した7つの表情筋もは、それぞれ違ったシワの原因となります。
例えば、眼輪筋は目尻のシワ、前頭筋は額の横ジワ、皺眉筋・鼻根筋は眉間のシワ、鼻筋はバニーラインのシワ、口輪筋は口まわりの縦ジワ、頤筋は顎の梅干しジワの原因となります。
このように、表情筋を使った動きが蓄積されることで、表情ジワは定着してしまいます。
後は、シワではありませんが、咬筋はエラの張った四角い輪郭の原因となります(ここにエラボトックスを打つと、小顔になります)、口角下制筋を鍛えると口角が下がってしまいます。
表情ジワの治療
表情ジワを治療したい場合には、
①これ以上筋肉が発達しないようにする(シワが悪化しないように、繰り返し表情ジワが寄らないようにする)
②刻まれたシワを改善させる
二つの方法があります。
①
表情皺の悪化予防はボトックス注射がおすすめです。筋肉が収縮せず、シワを寄せようとしても寄せないようにすることで、これ以上シワが深くならないように予防する効果があります。
②
一旦刻まれたシワを改善させるのは実はかなり手強いのですが、当院で行っているいくつか方法をご紹介します。
以下の治療には数日の腫れ・赤みと、
ボライトXC
次世代のヒアルロン酸で、刻みジワ、小じわ改善に有効です。
凹みを膨らませるというよりは肌質改善ができるので、ハリ・
持続期間は9ヶ月程度です。
スネコス
こちらも次世代のヒアルロン酸でボライトのようにハリ・
ボライトとスネコスは効果の面で似ている部分がありますが、
スネコスにはヒアルロン酸の最大リスクである血流障害(最悪、
スネコスは複数回施術を受けられた方が効果を実感しやすいです。
リジュランi
皮膚の根本から再生することができます。
目元に注射することが多いですが、小じわ、
有効成分がヒアルロン酸ではなく、
持続期間は1年程度です。
1回での効果には限界があるため、
ほうれい線グロースファクター
気になる表情じわがほうれい線上に目立つ方は、当院で行っているグロースファクター治療がオススメです。
年齢や生活習慣などで皮膚が老化するということは、皮膚の「グロースファクター」が低下することでもあります。
グロースファクターを皮膚の内側に注入することで、皮膚のコラーゲン増生を促し、しわ改善効果が期待できます。
当院で行っているほうれい線グロースファクター注射は、1回の治療で最低でも数年以上持続し、仕上がりも自然です。
まとめ
身体の筋肉は鍛えれば鍛えるほど引き締まった感じに見えて魅力的ですが、顔の筋肉は身体の筋肉と異なり、鍛えることでシワが悪化してしまい、かえって見た目が更けてしまう可能性があります。
むやみやたらに、自己流でお顔の筋トレをしてしまうと、逆にシワを悪化させてしまう可能性があります。
一度シワが定着してしまうと、セルフケアではなかなか改善が難しく、本格的な治療が必要となります。
そもそもシワが定着しないように予防することも重要です。
シワでお悩みの場合は、当院へお問合せ下さい。
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